娘が幼稚園の発表会の演目の練習といって、家で踊っていたのが「パプリカ」。初めて聞いたとき、何か懐かしいようなメロディーと歌詞。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%AB_(%E6%9B%B2)
WIKIPEDIAによると「パプリカ」はNHKの2020応援ソングプロジェクトなるものの歌みたいですね。
>米津玄師の作詞・作曲、プロデュースにより製作。
>東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会により「東京2020公認プログラム」として認証
>2018年7月19日にYouTubeにてダンスミュージックビデオ公開
>8月10日に世界観ミュージックビデオと称したドラマ仕立ての映像が公開
>楽曲は米津玄師がプロデュース、ダンスの振り付けは辻本知彦と菅原小春が担当。
>2018年8月15日にソニー・ミュージックレコーズのMASTERSIX FOUNDATIONレーベルよりシングルリリース
>NHK『みんなのうた』で2018年8-9月の期間に放送。
>楽曲名はパプリカの可愛らしい恰好から名づけられており必然性はない
半年以上前に公開された歌でも聞いたのは最近になって。
娘がいなかったら多分、知らないままだったかな。
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【1番】
曲りくねり はしゃいだ道 青葉の森で駆け回る
遊び回り 日差しの街 誰かが呼んでいる
夏が来る 影が立つ あなたに会いたい
見つけたのはいちばん星 明日も晴れるかな
パプリカ 花が咲いたら 晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら 心遊ばせあなたにとどけ
【2番】
雨に燻(くゆ)り 月は陰り 木陰で泣いていたのは誰
一人一人 慰めるように 誰かが呼んでいる
喜びを数えたら あなたでいっぱい
帰り道を照らしたのは 思い出のかげぼうし
パプリカ 花が咲いたら 晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら 心遊ばせあなたにとどけ
会いに行くよ 並木を抜けて 歌を歌って
手にはいっぱいの 花を抱えて らるらりら
パプリカ 花が咲いたら 晴れた空に種を蒔こう
ハレルヤ 夢を描いたなら 心遊ばせあなたにとどけ
かかと弾ませこの指とまれ
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この歌に合わせて踊っている娘を見ていたら思わず感傷に浸ってしまった。
オリンピックに向けた応援ソングにしては、そういった意味の歌詞がダイレクトに出ないし、いかようにも解釈できる歌。
NHKのサイトによると
https://www.nhk.or.jp/tokyo2020/song/
<NHK>2020応援ソングプロジェクト
>「あしたにたねをまこう!」というキャッチコピーのもと、2020年とその先の未来に向けて頑張っているすべての人を応援していくプロジェクトです!
>テーマソング「パプリカ」は、そんな多くの人たちの夢を応援する歌として作られました。
>米津さん「子どものころを思い返すことがここ最近の音楽活動に於いて、重要なテーマになっていたところに、ダイレクトに子どもへ向けた音楽を作ることになりました。子どもたちが素直に楽しめるものを作るためには、子どもの目線で生活を省みつつ、まず子どもを舐めないところから始めるべきだと思いました。この曲を聴いた子どもたちが、小さな世界を元気に生きていく為の糧になりますように。」
それでも、この歌詞を見ると、どう見ても親目線での子供の成長を喜ぶ歌。
そして、「楽曲名はパプリカの可愛らしい恰好から名づけられており必然性はない」(WIKIPEDIA)とありますが、パプリカの花言葉は、と調べると、この歌詞を解釈したようなサイトばっかりが見つかりますが、同情、哀れみ、海の利益、君を忘れない。
君を忘れない、忘れない君は、娘のこと。
十数年後、娘が巣立っていった後、娘の成長を振り返ってる自分が想像できてしまう。
最初の部分は1番も2番も幼い子どもと一緒に過ごした日々の断片。
>曲りくねり はしゃいだ道 青葉の森で駆け回る
>遊び回り 日差しの街 誰かが呼んでいる
>雨に燻(くゆ)り 月は陰り 木陰で泣いていたのは誰
>一人一人 慰めるように 誰かが呼んでいる
一番は、夏休み、キャンプに連れて行ったのか、泊まりでどこかに出かけたのか、親の実家に帰ったのか。その時の一場面。
二番は、少し大きくなった娘が友達と遊びに出かけて、にわか雨で雨宿り、帰れなくてべそかいてたところをママ友と迎えに行く、そんな場面。
「誰か」は親のこと。自分か、かみさんか。
次のパートは、記憶をたどっていくきっかけ、今のふとした情景が過去の記憶とシンクロし、改めて娘に対する気持ちを実感する。
>夏が来る 影が立つ あなたに会いたい
>見つけたのはいちばん星 明日も晴れるかな
>喜びを数えたら あなたでいっぱい
>帰り道を照らしたのは 思い出のかげぼうし
娘が巣立って残された親、夕方の帰宅時ある時、伸びた影が壁に立ち上がった光景から、娘と過ごした日々がよみがえる。
それは、夏の夕方、影を追うように娘と帰る道すがら、伸びた影が壁に立ち上がり面白いと笑いあった日の記憶。一番星を一緒に探した記憶。
記憶が次々呼び覚まされて、遠く離れた娘に会いたい、その思いを強くする。
そして、記憶をたどると喜びの記憶はいつも娘といっしょだった。
ただのバカ親。
サビは親から巣立って頑張っている娘へのエール。
>パプリカ 花が咲いたら 晴れた空に種を蒔こう
>ハレルヤ 夢を描いたなら 心遊ばせあなたにとどけ
妊娠したという報告を受けてのことなら、種は自分から孫へ世代を超えた命の繋がりをダイレクトに示したものになるし、何か人生の節目のような吉報に対してのエールかもしれない。
>会いに行くよ 並木を抜けて 歌を歌って
>手にはいっぱいの 花を抱えて らるらりら
娘が困ったときはいつでも助けに行く、娘が頑張ることには全力で応援するし、娘にいいことがあったらお祝いに駆けつける、常に子供を応援する親の気持ちそのまま。
>かかと弾ませこの指とまれ
最後に、幼い子供の記憶に戻って終わり。
子どもがどんなに大きくなっても、親の意識の中では幼い昔の姿のまま。
こんな感じのバカ親的解釈。
そして、夜中に持ち帰った仕事をしながら、時々youtubeを聴いてみる。
で、娘が家で踊ってたのは、幼稚園で他のグループのやる演目で、実際に娘がやったのは劇だった、というおち。