宿舎引き払い・・・チッソとか
宿舎の引き払いをしました。だいたい私の日常を垣間見ている学生なら、きっと自宅の中もそれなりだろうという想像はつくはず。相手が不動産屋ならともかく、学部の事務担当の顔見知りも立会いなので、あまり汚い部屋を引き払いでお見せするわけにもいかないですが、幸い、1年ちょっとだったので、室内もざっと掃除するとそれほどの痛みも無く。
最近気になるニュース。
水俣病
ヘッドライン
水俣病:チッソ会長、水俣訪問へ 市議会でPT案拒否理由説明 /熊本
> 水俣病未認定患者の救済問題で、原因企業・チッソ(本社・東京)の後藤舜吉会長が近く水俣市を訪れ、与党プロジェクトチーム(PT)の新救済策拒否の理由などを市議会に説明することが分かった。日程は調整中だが、開会中の市議会に合わせて12月中旬になりそう。後藤会長が市議会で説明するのは初めて。(毎日新聞)
水俣病は戦後の高度成長の過程で出てきたいわゆる四大公害病の一つで、もっとも被害が広がったものの一つ。wikipediaの情報も参考にはなるか。
この資料によると1950年代初頭に水俣病の症状が顕在化。1959年、熊本大医学部の研究者が有機水銀説を公表。ただし、(熊本大の原因説が場当たり的に変遷を続けてきたこともあって、)産業の発展との兼ね合いがあって、その他様々な要因が重なって、有機水銀原因説が確定するのに時間がかかり、被害が拡大。結局、政府が発病と工場廃水の因果関係を認めたのは1968年で、それまで被害が拡大し続けることに。
※カッコ内はwiki以外の知識から
ここら辺から、化学が悪者にされ、化学と物質という単語を結び付けただけの化学物質=有害物質なんて図式が出てきてるような感じ。
また、御用学者、国や産業に都合のいいことばっかり世間に公表する学者、といったレッテルが使われ、どうも「問題を告発する学者」=「いい学者」といった感じで、内容の真偽よりも社会的スタンスが優先されて、マスコミで持ち上げられるといった社会現象につながっているような気も。それで、環境ホルモンとか、ダイオキシンとか、狂牛病とか、作られたストーリーで不安が煽られ、結果、相当に社会的負担が発生。
ところで40年前に原因発生が終結した後で、果たして現在のチッソにどれだけの責任があるのだろう?当時の新入社員も既に定年を迎えている頃。現在の社長や会長も当時は多分ただの平社員。企業としての継続性はあるにしても、当時と直接関係の無い現在の大勢の若い社員に水俣病の十字架を背負わせていくということについて、本当にいいのか?、という思い。
まあ、個人的に、チッソの社員に懇意にしている方がいたり、共同研究で論文も一緒に発表してるっていうつながりがあるが故の身びいきもあるのかもしれないのだけど。
ところでチッソという会社、どのくらいの認知度なのだろう。こんなこと知ってる?
「イヒ」をコマーシャルでやった旭化成は「チッソ」をルーツにする。
化学系企業で株価時価総額トップの信越化学も「チッソ」をルーツにする。
液晶の生産は世界的に、ドイツのメルク社とチッソがほぼ独占。
世界トップクラスの総合化学メーカーのメルク社に対等の実績を、日本の中堅化学メーカーが単独で出しているという、現状。これって、結構日本の化学レベルの高さという観点で誇っていいことだと思うし、本当のナショナリズムは液晶分野におけるチッソの善戦を応援することではないのかとも思う。
まあ、液晶がこける(液晶ディスプレイが他の表示方法に取って代わられる)とチッソの主力部門が利益を出せなくなり、結果的に被害者補償も不可能となってしまう、という現実も。
来年度は環境化学の講義を担当することになったので、新聞レベルの勧善懲悪ではなく、答えの無い問題として学生に考えてもらうテーマにしてもいいかなという思い。こんな話をすると某所からクレーム来るかもしれない?
最近気になるニュース。
水俣病
ヘッドライン
水俣病:チッソ会長、水俣訪問へ 市議会でPT案拒否理由説明 /熊本
> 水俣病未認定患者の救済問題で、原因企業・チッソ(本社・東京)の後藤舜吉会長が近く水俣市を訪れ、与党プロジェクトチーム(PT)の新救済策拒否の理由などを市議会に説明することが分かった。日程は調整中だが、開会中の市議会に合わせて12月中旬になりそう。後藤会長が市議会で説明するのは初めて。(毎日新聞)
水俣病は戦後の高度成長の過程で出てきたいわゆる四大公害病の一つで、もっとも被害が広がったものの一つ。wikipediaの情報も参考にはなるか。
この資料によると1950年代初頭に水俣病の症状が顕在化。1959年、熊本大医学部の研究者が有機水銀説を公表。ただし、(熊本大の原因説が場当たり的に変遷を続けてきたこともあって、)産業の発展との兼ね合いがあって、その他様々な要因が重なって、有機水銀原因説が確定するのに時間がかかり、被害が拡大。結局、政府が発病と工場廃水の因果関係を認めたのは1968年で、それまで被害が拡大し続けることに。
※カッコ内はwiki以外の知識から
ここら辺から、化学が悪者にされ、化学と物質という単語を結び付けただけの化学物質=有害物質なんて図式が出てきてるような感じ。
また、御用学者、国や産業に都合のいいことばっかり世間に公表する学者、といったレッテルが使われ、どうも「問題を告発する学者」=「いい学者」といった感じで、内容の真偽よりも社会的スタンスが優先されて、マスコミで持ち上げられるといった社会現象につながっているような気も。それで、環境ホルモンとか、ダイオキシンとか、狂牛病とか、作られたストーリーで不安が煽られ、結果、相当に社会的負担が発生。
ところで40年前に原因発生が終結した後で、果たして現在のチッソにどれだけの責任があるのだろう?当時の新入社員も既に定年を迎えている頃。現在の社長や会長も当時は多分ただの平社員。企業としての継続性はあるにしても、当時と直接関係の無い現在の大勢の若い社員に水俣病の十字架を背負わせていくということについて、本当にいいのか?、という思い。
まあ、個人的に、チッソの社員に懇意にしている方がいたり、共同研究で論文も一緒に発表してるっていうつながりがあるが故の身びいきもあるのかもしれないのだけど。
ところでチッソという会社、どのくらいの認知度なのだろう。こんなこと知ってる?
「イヒ」をコマーシャルでやった旭化成は「チッソ」をルーツにする。
化学系企業で株価時価総額トップの信越化学も「チッソ」をルーツにする。
液晶の生産は世界的に、ドイツのメルク社とチッソがほぼ独占。
世界トップクラスの総合化学メーカーのメルク社に対等の実績を、日本の中堅化学メーカーが単独で出しているという、現状。これって、結構日本の化学レベルの高さという観点で誇っていいことだと思うし、本当のナショナリズムは液晶分野におけるチッソの善戦を応援することではないのかとも思う。
まあ、液晶がこける(液晶ディスプレイが他の表示方法に取って代わられる)とチッソの主力部門が利益を出せなくなり、結果的に被害者補償も不可能となってしまう、という現実も。
来年度は環境化学の講義を担当することになったので、新聞レベルの勧善懲悪ではなく、答えの無い問題として学生に考えてもらうテーマにしてもいいかなという思い。こんな話をすると某所からクレーム来るかもしれない?
by river_paddling
| 2007-12-01 22:34
| 大学での事